2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

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そして二人は図書館に入った。マトゥサラは、ピサト・ピサ と呼ばれる紙を発見した。それはヘブライ語で「ピサの紙片」という意味である。ピサとはその町の名前であると同時に、ピュセー(自然)というギリシャ語のへブル文字表記でもあった。そしてピサトとは…

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翌日の八月九日、マトゥサラは鱈子スパゲッティーを作った。するとバトラーチェは「うおっ! うまそうなミミズだ!」と歓声をあげて食べた。そして吐き出すと「このミミズ偽物じゃないか!」と叫んだ。その時マトゥサラはむっとして、ドンブリを持って来た。そ…

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八月十日、マトゥサラとバトラーチェはオトラントに来た。その時マトゥサラは水平線を指差して「ギリシャに行こう。」と言って、海に向かって走り始めた。そして彼女は水面の上を走った。その時バトラーチェは、マトゥサラの横で、走りながら沈んで行き、泳…

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八月十一日、マトゥサラとバトラーチェはエフュラス・ネクロマンティオに来た。そして二人は地下聖域に入った。するとプルトンがそこにいた。プルトンはマトゥサラに「相対性理論は知っているか」と言った。マトゥサラは「アインシュタインが唱えたのね。だ…

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八月十二日、マトゥサラと蛙のバトラーチェはオルコメノスに来た。二人が泉の前に来た時、ガイドが「今から三千年前、アクタイオンがここでアルテミスの裸を見て鹿に変えられたんだよ。それ以来、ここで溺れた者皆鹿になってしまうんだ」と言った。その時ビ…

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八月十三日、マトゥサラとバトラーチェはケイロンに会うためにテッサリアに来た。その頃、ケンタウロス族がそこに住んでいた。彼等は騎馬民族であったので、外国人は彼等をしばしば半人半馬の姿に描いた。その時、マトゥサラは顔立ちの美しい男が馬に乗って…

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八月十四日、マトゥサラとバトラーチェはデルフォイに来た。アポロン神殿は、数本の柱が立っているだけであった。バトラーチェは「何でここ壊れてるんだ」と尋ねた。するとマトゥサラは答えた。「シュリーマンとアポロンが喧嘩をしたからよ。シュリーマンが…

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その頃、イスラエル人はペリシテ人と戦っていた。ある日、ゴリアテからイスラエルに果たし状が送られて来た。その時巨人が現われて「俺がゴリアテだ。イスラエルを人全員踏み潰してやる」と言った。その時イスラエルの戦車が全部前進した。するとゴリアテは…

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アルテミスが天界に戻って来た。その時アレスは軍服を着て匍匐前進をしていた。アルテミスはアレスに「プロレスのチケットを二枚手に入れたわ。一緒に見に行かない?」と言った。するとアレスは起き上がると「済まない。紛争が起こったので、私は弱い人間を守…

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八月十五日、マトゥサラとバトラーチェはアテネに来た。二人は、ポスターに、国立公園にてキングコングのロケが行われる、と書いてあるのを見た。そして国立公園に向かった。二人が道路を横断しようとした時、信号が赤になった。その時マトゥサラは信号機を…

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そしてマトゥサラとバトラーチェはペット店に入った。プレーリードッグがそこにいたので、マトゥサラは撫でようとした。その時プレーリードックが、鋭い爪のある手で、指を掴もうとしたので、彼女は慌てて手を引っ込めた。そのプレーリードッグはとても人懐…

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八月十六日、マトゥサラとバトラーチェとポセイドンはホテルを出た。そして三人はたまたま電気屋の前を通った。その時テレビでニュースが放送されていた。それは遠くの海の嵐のニュースであった。するとポセイドンは「俺の留守中に嵐が起こりやがった。行っ…

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プロレスの試合が行われた。出場するレスラー達は、アンタイオス、アトラス、クリストフォルス、ヘラクレス、金太郎、ポセイドン、サムソン、そしてトールであった。第一試合はアンタイオス対ポセイドンであった。しかしポセイドンは不在だったので、アンタ…

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ヘラクレスとアンタイオスがリングに入った。第七試合はアンタイオス対ヘラクレスであり、決勝先であった。そしてゴングが鳴った。しかし向き合ったまま動かないでいた。その時突然、スポットライトの一つが独りでに壊れた。そしてロープも一本、独りでに切…

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八月十七日、マトゥサラとバトラーチェはエジプトに行くために港へ来て、船に乗った。その時マトゥサラは、クリストフォルスに似た男を見て、後を追ったが、見失った。そして彼女は、クリストフォルスはアンタイオスとの試合の時、不在だったので、アンタイ…

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その時クリストフォルスは、彼の部屋で祈っていた。 「私は私はかつてレプロブスという名であった。私は悪いことばかりしていた。ある日私は良い人になろうと思って、名をクリストフォルスと改めた。キリストを背負う者とてう意味だ。今日試合の直前に、病気…

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八月十八日、マトゥサラとバトラーチェはカイロに来た。その時、一人の男がバス停にいたが、バスは止らなかった。そしてその男はバスの後を走って行って、ドアに跳びつくと、バスの中に入った。それでマトゥサラとバトラーチェは笑った。そして二人は、暑か…

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黒い髪の若い男がへリオポリスにいた。彼はマトゥサラより頭一つ分だけ背の高い、美しい若者であった。かれはサングラスをかけて、黒ずくめの服を着ていて、額に十字架型の刺青をしていた。その名はトバルであった。彼はカインの末裔であり、殺し屋であった…

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やがて、トラ縞の猫が現われた。その猫はバイクを押し倒すと、こぼれたガソリンを飲んだ。その時トバルはライフルで猫を撃った。猫は弾丸に弾かれて転がると、その弾丸の来た方向を向いた。そして走って来ると、トバルに跳び掛かった。するとトバルは猫を金…

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マトゥサラとバトラーチェは信号無視をして、道路を横断した。二人は車達の間を通った。二人はギザ動物園に来た。非常に暑いので、白クマが毛を刈られていた。猫がアシカの食べ残しをひったくっていた。マトゥサラとバトラーチェはカバの池に飛び込んだ。そ…

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虎がトバルの上に乗っていた。そしてトバルは、ホークス・アイ・ホテルのベッドの中にいた。それは夢であった。その日は八月十九日であった。トバルが起き上がろうとした時、彼の胸の上で、猫が寝ていた。トバルは驚いて、猫を窓の外に投げた。猫は沢山の、…

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八月二十日、エジプト王ネコが猟師を呼んで「メンカウラーのピラミッドの近くでニャ、裸の女の幽霊が現われては男達を殺すそうだニャア。その幽霊を捕まえてはくれないかニャア」と言った。

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トバルはライフルの手入れをしていた。その時猫が、調理場でステーキ を焼いていた。トバルはそこに来ると、猫の首根っこをつまんで窓から捨てた。そして彼自身も窓から跳び降りた。猫は彼を蹴飛ばした。トバルは走っている電車の上に落ちた。そして彼は大金…

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マトゥサラとバトラーチェは歩いていた。その時トバルが二人の近くにいた。マトゥサラは彼の近くに来て、そのまま通り過ぎた。彼女はトバルが自分と血の繋がりがあるのだろうかと考えた。なぜなら彼が父親に似ていたからである。彼女の父親は金髪であるが、…