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 翌朝の八月一日、マトゥサラは狩りに行った。彼女は野うさぎを見つけると、銀の矢を銀の弓につがえた。それらはアルテミスの弓矢がモデルである。彼女は野うさぎを狙っていたが、それは非常に速かった。マトゥサラは矢を放ったが、狙いが外れた。彼女は再び矢を放ったが、それも外れた。そして最後の矢を放ったが、それもまた外れた。彼女は「速過ぎる!」と叫んで弓を捨てると、野うさぎの後を走って追いかけて、飛びついて捕まえた。そして彼女は「可愛い! 食べるのは可哀想から逃がそう」と言って逃がした。その時、一羽の鷲がその野うさぎに襲いかかろうとした。すると彼女は走って鷲に跳びついて捕まえた。そして「猫のエサにしてやる」と罵って羽根をむしり始めた。そして家に帰るとその鷲をシャアの前に落とした。するとシャアはその鷲と格闘し始めた。その時マトゥサラは、流れ星が一つ、近くに落ちるのを見た。そこで流れ星が落ちた場所に走って行った。彼女は走りながら見上げて考えた。その流星はメティデスの破片ではないと。それは獅子座の方角であった。マトゥサラは全ての星の位置を記憶してたいので、天体観測によって方角を知る事が出来た。そして時間と方角を元に、室内や昼光の下でも星の位置を知る事も出来た。やがて彼女は流れ星が落ちた場所に来た。そこで彼女はクレーターを見て、そしてそのクレーターの中に人が倒れているのを見つけた。マトゥサラは「ヘファイストス! 大丈夫?」と言った。するとその男は起き上がると「マトゥサラか? ゼウス様とヘラ様が喧嘩をしていた時に、ヘラ様の味方をしたのでゼウス様が私を落としたのだ」といった。マトゥサラは「お父さんのガニュメデスは元気かしら」と言った。へファイストスは「ああ元気だよ」と言った。マトゥサラは「貴方にはヘラとテテュスの二人のお母さんがいるね。親孝行は大変でしょう。テテュスのために宝石から熱帯魚を作ったそうね」と言った。するとヘファイストスは「どこでそんな話聞いたんだ! そりゃ作家の作り話だよ。それより君は一人で寂しくはないのかね」と言った。マトゥサラは「猫がいるから大丈夫よ。すごく可愛いわ」と言った。するとヘファイストスは「アルテミスみたいだな。あいつも猫好きなんだ」と言った。そして彼はマトゥサラにガラス製の卵三つ を彼女に渡した。それらはそれぞれの中に小さい王杓、糸、小さい三つ又の矛が入っていた。そして「これらは君の父さんからの贈り物だ。これらを食べさせたらどんな動物でも君の僕となる」と言った。そして彼は天に向かって「父上様。私が悪かった。どうか私を引き上げて下さい」と言った。その時空で雷が光った。マトゥサラは周りを見回した。その時ヘファイストスの姿はどこにも無かった。それは彼女の父が天に上げられた時と同様であった。