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 アーティミドアは目を覚ますと、自分の頭に手を触れた。すると、髪が短くてウエーヴがかかっていた。そこでコンパクトを出して、自分の顔を映して見た。するとそこにはステローペが写っていた。アーティミドアは驚いて「どうして私がステローペなの!」と叫んだ。すると、もう一人のアーティミドアがそこに来た。ステローペはアーティミドアに「あなたステローペなの?」と言った。するとアーティミドアは「そうだよ! ぼくステローペだよ! アーティー! あんたがぼくの落ちる所に逃げて来るからだよ!」と言った。するとステローペは「あなたが私の逃げる所に落ちて来たからじゃないの!」と叫んて、アーティミドアの髪の毛を引っ張った。するとその髪の毛が抜けた。それはカツラであった。そして短いウエーヴのかかった銀髪が現れた。アーティミドアはステローペであった。そして、今さっき目を覚ました方のステローペは自分の髪を引っ張った。すると、その髪もカツラで、スポっと抜けた。そして鳶色の長い真っ直ぐな髪が現れた。ステローペはアーティミドアであった。するとオリオンとステローペは、二人一緒に大声で笑った。そしてアーティミドアは、自分の髪を撫でながら「私がアーティミドアだわ。私の髪の毛無事でよかった・・・」と言って泣き始めた。するとステローペは「ごめん。あんた全然起きなかったからいたずらしちゃったんだよ」と言った。