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 その夜、三人はホテルに泊まった。オリオンはアーティミドアに「新しい曲を思いついたんだが、バイオリン貸してくれないか」と言った。そこでアーティミドアはオリオンにバイオリンを渡した。するとオリオンはバイオリンを弾き始め、アーティミドアは、楽譜を書き始めた。アーティミドアはステローペに「ドとレは似てないのに、オリオンは聞き間違えるし、転調に気がつかないわ」と言った。するとオリオンがステローペに「アーティミドアはすごくいい耳だよ。それなのにオクターヴをよく聞き間違えるんだ」と言った。するとアーティミドアがオリオンに「オクターヴは似てるわ!」と言った。するとオリオンがアーティミドアに「ドとレは近いけどオクターヴは遠いじゃないか!」と言った。するとステローペが二人に「あんた達、二人ともそれぞれ長所と短所があるんじゃない!」と言った。