40

 その頃マトゥサラは、横倒しになった車を押していた。そして車が元通りになると、乗り込んで運転し始めた。その時マトゥサラは、何故襲撃者が自分を殺そうとしているのかと、彼が父親の隠し子なのだろいかという事を考えていた。彼女は母方の祖父の跡を継いで聖書翻訳家になったから、彼は父親の跡を継げるはずである。そして彼女は蒸留水のビンを開けた。すると水が噴き出して、空中で球形になった。彼女はその水の塊を窓の外に押し出した。その時ミサイルが飛んで来た。するとその水の塊は槍の形になって、ミサイルに突き刺さった。そしてもう一つのミサイルが飛んで来た。すると水塊は健の形になって、ミサイルを切った。その時トバルは我が目を疑った。なぜなら水は透明なので、遠くからは見えなかったからである。彼はミサイルが不良品なのかと考えて、大型バズーカ砲に持ち替えて撃った。しかしその弾丸も破壊された。そこでトバルはライフルに持ち替えて撃った。するとマトゥサラの車のタイヤが吹き飛ばされた。なぜならライフルの弾は小さくて見えないからである。車は道を外れて森に飛び込んだ。そしてマトゥサラは車から這い出して、森の中に逃げた。