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 一月十日、トバルはプレスリードッグ の捕獲を依頼された。プレスリードッグは、ステージ衣装を着て歌う習性があり、ジリスの仲間で、学名はキュノミュス・プロスカエニイ・エルヴィスである。トバルは山に行ってテントを張った。その時、一匹のプレスリードッグが巣から出て来て歌い始めた。トバルは網を出した。その時、マトゥサラがDIOと名付けた猫が来て、その網を頭にかぶせて、踊り始めた。トバルは猫を網で包んで投げ捨てた。そして別の新しい網を出した。その時、モーニング姿に着替えた猫が戻って来て、指揮を始めた。すると沢山のプレスリードッグ達が巣から出て来て歌い始めた。トバルは猫をつまみあげると、穴の一つに押し込んで蓋をした。そしてプレスリードッグ捕まえようとした。その時、身長が数十メートルもあるプレスリードッグが山の向こうから顔を出して歌い始めた。そして、そこにあったものは皆、歌声で吹き飛ばされた。