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 それからアーティミドアは、オリオンの家に行ったが、その時、ステローペはそこにいなかった。そこでアーティミドアは、セシリアの家に行ったが、そこにも彼女はいなかった。それからアーティミドアは、ホテルに戻ったが、そこにも彼女はいなかった。そこでアーティミドアは、教会に行った。その時、ステローペは教会にもいなかったその時、牧師が「今、バビロン住宅地に入れるようになっているので、ステローペさんは、おそらく戻られているかも知れません」と言った。そこでアーティミドアは、ステローペの住宅に行ったが、彼女はそこにいなかった。そこでアーティミドアは、ホテルに戻った。すると彼女はそこにもいなかった。そこでアーティミドアは、再び彼女の住宅に行った。するとその時も彼女はいなかった。そこでアーティミドアは教会に行った。しかしその時、牧師はいなかった。そこでアーティミドアは、オルガンを弾いた。すると、ベンチで寝ていたステローペが起き上がって「うるさい! もう真夜中だろ!」と叫んだ。その時、アーティミドアは驚いて、周りを見回して、ステローペを見つけると、彼女に駆け寄って「無事でよかったわ」と言って泣きだとた。すると牧師が来た。ステローペは牧師に「ぼく、ベンチに寝てたんだよ」と言った。すると牧師は「済まない。私はベンチもしっかり見ておくべきだった。今、君は住宅に帰れると思う」と言った。そしてアーティミドアとステローペは、バビロン住宅街に行った。その時、警察官と兵士と救命士はいなくなっていた。そしてステローペは、オリオンに電話をしてから、アーティミドアに「オリオンが来るから、一緒に帰ったらいいよ」と言った。それからオリオンが来て、ステローペに「お前が無事でよかった。教会にいたのか」と言った。するとステローペは「アーティをホテルまで連れてってあげてよ。すごく眠たそうだから」と言った。それからオリオンとアーティミドアは車に乗った。オリオンは車を走らせると「トラックがネブカドネザル・スポーツジムに突っ込んで、プールの水が溢れたんだ。そしてその隣りのホテル・ディンギルが爆発したんだ。それから周りの建物も、次々に倒れたんだ。ユースホステルウルクが崩れた時、中からヨーロッパ人の女の人が、イラク人の赤ん坊を抱いて飛び出して来たそうだ。赤ん坊の母親は、崩れた建物の中にいたのに、無事だったらしい」と言って、アーティミドアを見た。その時アーティミドアは、眠っていた。オリオンは「アーティミドアもステローペを探し回っていたからな」と独り言を言った。そして車はホテル・イスカンダリアに着いた。オリオンはアーティミドアの肩を叩いた。アーティミドアは、目を覚ますと、歩き始めたが、足がふらついていたので、オリオンはアーティミドアの部屋まで付き添った。