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 雨が何日も続いた後のある日、空が晴れた。アーティミドアはホテルを出ると、図書館に向かった。その日は非常に気温が高かったので、アーティミドアは木陰に入って休んだ。その時オリオンが、近くに車を止めて「おい大丈夫か。こは涼しいぞ」と声をかけた。そこでアーティミドアは、オリオンの車に乗った。オリオンは「お前寒いのは平気だけど熱いのが駄目なんだな。おれは逆で熱いのは平気だけど寒いのが苦手だ。だけどステローペは灼熱にも極寒にもびくともしない怪物だ」と言った。アーティミドアは、それを聞いて笑ったが、その拍子に吐き気を催した。オリオンは「笑ったら疲れるぞ。今の季節は、午後は巣語暑くなるんだ」と言った。そして車はイタイ病院に着いた。そして医師のハサンが、アーティミドアに注射を打って寝かせた。