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 翌朝、車がホテル・イスカンダリアの前に来た。そしてアーティミドアはその車に乗った。その時、ステローペがすでに乗っていた。そしてオリオンが車を出発させた。そして三人はレストランに来た。アーティミドアが「ヤルデン・ワイン初めて見たわ」と歓声をあげた。ステローペがアーティミドアに瓶を見せて「これマデイラだよ。それともベルモットが好きか」と言った。そしてオリオンが「アラビアン・ワインは好きか」と言った。するとステローペが「アラビアンなんて見た事がないよ! あいつら酒飲まないだろ!」と言った。アーティミドアは「私白ワインよりローズワインの方が好きだわ。赤ワインも好きよ」と言った。その時サイレンが鳴った。その時、レストランで食べていた兵士達が立ち上がって、店の外に出て行った。そして、レストランのオーナーが、客達に「料金はいりません。落ち着いて出てください」と言った。その時オリオンがウエイトレスに「君のトースト美味しかったよ」と言って、ステローペがオリオンの頭を叩き、アーティミドアはオリオンの腕に腕をからめて、そのまま歩き始めた。その時、大勢の警察官と兵士達が、置き忘れられた鞄を囲んでいた。そして一人の兵士がマジックハンドで、鞄を開けた。すると、バネ仕掛けのボールが鞄から飛び出して、「どっかん!」と書かれた垂れ幕が、ボールからぶら下がった。そして、警察官達と兵士たちはどっと笑った。