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 星達は星素で出来ている。銀河は星の群で出来ている。そして星雲は火で出来ている。全ての星達は、太陽と同じく空気に覆われている。太陽や恒星の大気はコロナと呼ばれている。星素は精を含んで純度が下がると共に、色を青から白、黄色、橙を経て赤になり、そして最後には爆発して火に変わる。そして天は精で満たされている。星素は常に球形をしている。恒星天は、永遠に不変であり、最も高い天である。デミウルゴスは恒星天を作る時に、空気と星素を振りまいたので、多くの星と星雲が、大円上に集中している。その大円はおよそ六十度十二分十五秒ほど傾いている。そしてその昇交点は人馬宮二度三十二分五十九秒にある。それらの星々は、こぐま座おおぐま座りゅう座ケフェウス座うしかい座、かんむり座、ヘラクレス座、こと座、はくちょう座カシオペア座ペルセウス座ぎょしゃ座へびつかい座へび座、や座、わし座、いるか座、こうま座、ペガサス座、アンドロメダ座、さんかく座、おひつじ座、おうし座、ふたご座、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座、やぎ座、みずがめ座うお座くじら座、オリオン座、エリダヌス座、うさぎ座、おおいぬ座こいぬ座、アルゴ座、うみへび座、コップ座、からす座、ケンタウルス座、おおかみ座、さいだん座、みなみのかんむり座みなみのうお座の四十八星座と、星座の間の不定形を形作る。アルデバランは十五カラットの星素で出来ていて、〇点九等であり、金牛宮十二度二十九分十二秒、南緯五度三十分十八秒にある。リゲルは二十三カラットの星素で出来ていて、〇点一等であり、金牛宮十九度三十一分四十二秒、南緯三十一度三十分三十秒にある。カぺラは十三カラットの星素で出来ていて、〇点一等であり、金牛宮二十四度三十七分二十四秒、北緯二十三度十二分一秒にある。ベテルギウスは十三カラットの星素で出来ていて、〇点五等であり、双児宮一度二十八分一秒、南緯十六度二十六分四十三秒にある。シリウスは二十二カラットの星素で出来ていて、マイナス一点五等であり、双児宮十七度四十五分五十七秒、南緯三十七度五十分九秒にある。カノープスは二十二カラットの星素で出来ていて、マイナス〇点七等であり、双児宮十八度二分〇秒、南緯七十六度十五分二十九秒にある。アドハラは二十三カラットの星素で出来ていて、一点五等であり、双児宮二十三度四十一分十一秒、南緯五十一度四十四分四十一秒にある。ポルックスは十七カラットの星素で出来ていて、一点一等であり、双児宮二十六度五十二分か五十三秒、北緯六度三十三分十七秒にある。プロキオンは十五カラットの星素で出来ていて、〇点四等であり、双児宮二十九度三十分三十九秒、南緯十四度二十六分二十七秒にある。レグルスは二十三カラットの星素で出来ていて、一点四等であり、獅子宮二度五十九分三秒、北緯〇度二十三分二十六秒にある。スピカは二十四カラットの星素で出来ていて、一等であり、処女宮二十六度四十分〇秒、南緯一度四十九分四十七秒にある。アルクトゥルスは十六カラットの星素で出来ていて、〇等であり、処女宮二十七度七分三十四秒、北緯三十四度四十一分五十四秒にある。ミモサは二十四カラットの星素で出来ていて、一点三等であり、天秤宮十四度四十七分三十七秒、南緯四十八度二十分二十七秒にある。アクルックスは二十四カラットの星素で出来ていて、一点四等であり、天秤宮十五度二分五十三秒、南緯五十二分三十五分六秒にある。ハダールは二十四カラットの星素で出来ていて、〇点六等であり、天秤宮二十六度四十八分十九秒、南緯四十三度四十六分十八秒にある。アルリジルは19カラットの星素で出来ていて、〇等であり、天蠍宮六度三十六分十九秒、南緯四十一度三十八分五十一秒にある。アンタレスは十三カラットの星素で出来ていて、一等であり、天蠍宮十二度三十三分一秒、南緯四度九分二十八秒にある。ヴェガは二十二カラットの星素で出来ていて、〇等であり、人馬宮十七度三十三分二十七秒、北緯六十一度四十分二十八秒にある。アルタイルは十六カラットの星素で出来ていて、〇点八等であり、磨羯宮三度二十九分八秒、北緯二十九度十二分七秒にある。フォマルハウトは二十二カラットの星素で出来ていて、一点二等であり、宝瓶宮六度八分三十八秒、南緯二十度二十九分十八秒にある。デネブは二十三カラットの星素で出来ていて、一点三等であり、宝瓶宮八度四十二分四十二秒、北緯六十度五分三秒にある。アケルナルは二十三カラットの星素で出来ていて、〇点五等であり、宝瓶宮十七度二十五分七秒、南緯五十九度九分十五秒にある。失われた小さい星は二十カラットの星素で出来ていて、五点九等であり、双魚宮二十二度十二分十秒、南緯〇度四十七分十五秒にある。(マトゥサラは、特に明るい二十一の恒星と、失われた小さい星の、名前と純度と明るさと緯度と経度を述べた。)
 デミウルゴスは創った全ての物を見た。するとそれは甚だ良かった。こうして天と地の、あらゆる物が完成された。デミウルゴスは創造の業を完成すると、天に昇った。これが天地創造の起源である。